紀伊半島横断巡検を開催しました
日時 | 2023年5月12‐16日 |
会場 | 紀伊半島 |
2023年5月12日~16日の5日間、産総研の志村侑亮さん(A02班研究協力者・公募研究代表者)のご案内により紀伊半島を横断する巡検を行いました。紀伊半島の陸上部では、約1億年前~6000万年前に沈み込み帯のさまざまな深度で形成された岩石を広域的・連続的に観察することができ、地震発生帯の断面と内部構造を復元するための模式地と考えられます。巡検では、初日に高圧変成岩(形成深度:20~35 km)、2日目・3日目に弱変成付加体(形成深度:15~20 km)、4日目に付加体(形成深度:5~15 km)を見学し、白亜紀の地震発生帯を深部から浅部に向けて横切る形でさまざまな岩石と変形構造を観察し、地震との関連を議論しました。また5日目は南紀熊野ジオパークとの協同の一貫として、有名なフェニックス褶曲の露頭を見学させていただくとともに、ジオパークの中の露頭の解釈に関する助言を行いました。巡検には若手・中堅を中心とする研究者と大学院生・学部生が合計20名参加し、いずれの露頭でも議論が盛り上がりました。